アイテム手帳:跡地

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書評やブログ記事にも使える 編集者のよい文章を書くコツ「最低で最高の本屋」

ひとつの出来事に対していくつか伝えたいことを思いついた場合でも、すべてを書こうとはしません。伝えられることはひとつ。伝えたいことを欲張ってはいけない。「りんごが美味しかった」。それだけでいい。ー書くこととつくること-今までに会得した「書くコツ」ー 「最低で最高の本屋 (集英社文庫)」
 
ブックストア「cow-books」代表であり、cookpadのサービス「くらしのきほん」編集長である、松浦弥太郎さんの著書「最低で最高の本屋」より、文章作成に関するひとこと。
 

 「ひとつの文章にはひとつのコトだけを書く」、とてもシンプルな手法である。「りんごとみかんが美味しかった」と思っても、まずは1番伝えたい「りんご」のことを深く書く。伝えたいことを絞ることによって、残ったものをより際立たせることができるのである。

 
これは読者目線で「伝わりやすい」というのはもちろんだが、書き手の気持ちを深掘りしていく過程でも有効なのだと思われる。
 
このサイト「ひとことブックス」も、ひとつの引用文をテーマに書くことを基本ルールとしている。その言葉を、上から見て、横から見て、ひっくり返して見てみると、自分の感じた気持ちが具体的になってきて、書きたいことがむくむくと浮かび上がってくる。ぼんやりと全体を見ていたときには気づかなかった、新しい視点に気づくこともよくある。
 
「伝えたいことを1つに絞って書ききる」、ちょっとした意識の違いかもしれないが、今日から使える執筆術である。
  
最低で最高の本屋 (集英社文庫)

最低で最高の本屋 (集英社文庫)